ラグビーのフォワードとバックスを繋ぐスクラムハーフとはなにか解説していきます。
スクラムハーフ(SH)は背番号9番の密集やスクラム、ラインアウトからボールを取り出しパスをするポジションです。
この記事を読むことでスクラムハーフの凄さを知る事ができます。
ラグビーのポジション スクラムハーフとは
スクラムハーフとは、主にセットプレー(スクラムやラインアウト)やラックやモールからスタンドオフにボールをパスする役割を担っています。
スクラムハーフは密集ができるたび、ボール出しを行なっているので非常に体力がいるポジションです。
またフォワードの選手をコントロールしつつ、バックスの動きも把握する必要があり広い視野と正確な状況判断が求められます。
ラグビーの試合で核になるポジションでフォワードとバックスの架け橋のような役割も担っています。
スクラムハーフはパスのスペシャリスト
スクラムハーフはおそらく試合中最もパスを多くするポジションと言えるでしょう。
そのため、スクラムハーフになる為にはパスのスペシャリストになる必要があります。
しかもスクラムハーフのパスは写真のようにしゃがんだ状態でパスをするので体力的にもしんどいです。
スクラムハーフがパスが下手だと何が起こると思いますか?
ラグビーの試合は基本的にスクラムハーフのパスを起点に展開されます。その為、スクラムハーフがパスが下手だと攻撃の出足が挫かれてしまう要因になるのです。
スクラムハーフのパスはスピードが重要で、ボールのスピード、モーションのスピード両方が重要になります。
モーションは早いに越したことはありませんが、ボールのスピードが重要です。
スタンドオフにボールをパスする時、ボールのスピードが遅いと相手のディフェンスのプレッシャーを受け易い状態になってしまいます。
一方で走り込んでくるフォーワードにパスをする時は近くにパスを投げるので、ボールのスピードが速すぎるとボールを落としてしまう原因になりコントロールが必要です。
また、ラグビーの試合中ラックと呼ばれる密集がたくさん起きるのですが、このほぼ全ての密集にスクラムハーフは駆け寄りパスを出さなければなりません。その為相当なスタミナを要求されます。
スクラムハーフはガッツも必要!!
スクラムハーフが密集近くにいるのは攻撃の時だけではなくディフェンスの時も同じです。密集の後ろに立ちフォワードの選手に指示を出しながら相手全体を見渡しています。
その為、密集サイドから抜け出した自分よりも二回りも大きな相手フォーワード選手にタックルをする事もあります。そんな状況にも怯まないガッツも必要なポジションです。
スクラムハーフの選手の特徴として、負けづ嫌いで気の強い性格の選手が多いです。
スクラムハーフに小さい選手が多いのはなぜ?
ラグビーはコンタクトスポーツなので体が大きいと有利に越したことはありあません。そんな、巨漢がひしめく中スクラムハーフは世界的に見ても体の小さい選手が多いです。
例えば日本代表の選手で言えば170cm以下の選手がほとんどです。
田中史郎選手 169cm
流大選手 165cm
日和佐篤 166cm
世界ランキング上位の国の選手もこのような感じです。
アーロン スミス(ニュージーランド) 171㎝
ダニー ケア(オーストラリア) 174㎝
ファフ デクラーク(南アフリカ) 172㎝
グレイグ レイドロー(スコットランド)176㎝
アントワンヌ デュポン(フランス) 175㎝
トマス クベッリ(アルゼンチン) 177㎝
ベン ヤングス(イングランド) 178㎝
日本の選手に比べれば大きいですが、海外の選手は180cm後半の選手がほとんどです。
スクラムハーフは、スタミナ・俊敏性・しゃがんだ状態で良いパスの要素が求められるので体が小さくてもそれを強みに出来るポジションです。
体が小さい=不利ではないのです!ラグビーにおいてはそれを強みにして唯一無二の存在となるのです。
スクラムハーフはキックもける!ボールを持って走る!
スクラムハーフはパスをするだけではなく、キックを蹴ったりボールを持って密集サイドを突破したりもします。
スクラムハーフが蹴るキックにボックスキックと呼ばれるものがあるのですが、味方の選手が蹴ったボールを再獲得するように高く蹴り上げるキックのことです。
このキックには高い技術と精度が求められます。
2019年W杯で長髪が話題になった南アフリカのデクラーク選手が多用しチームを世界一に導いたプレーの一つです。
南アフリカ代表は、デクラーク選手を起点にボックスキックを蹴り相手にプレッシャーをかける、相手のミスで陣地を獲得し強いフォワードでスクラムを押し込む、モールを押す、こんなプレースタイルで世界一を手にしました。
日本代表は決勝トーナメントでこのプレーに苦しめられ体力を消耗し敗北となりましたがその一端をになったのもデクラーク選手でした。
デクラーク選手はキックだけでなく、密集サイドのディフェンスの穴を付き自らボールを持ち走り突破するシーンも見せていました。日本代表との試合ではモールサイドからトライも奪っています。
このようにスクラムハーフの選手はパスをするだけではなく様々なプレーの選択肢を持った選手が重宝されます。
ラグビーの試合でスクラムハーフの表記はSH
ラグビーの試合でスクラムハーフの表記はSH
スクラムのところにいるハーフバックスなので、スクラムハーフとやばれています。
ハーフバックスはスクラムハーフとスタンドオフのことを言います。
スクラムハーフとは|ラグビーのポジション役割解説まとめ
スクラムハーフの選手について解説させていただきました。
スクラムハーフはラグビーの試合で超重要なポジションです。フォワードとバックスの選手の間にたち、試合をコントロールしています。
その為、監督からも大きな信頼を寄せられる選手が多く、元南アフリカ代表のヤコ・ファン・デル・ヴェストハイゼン選手はフィールドの監督なんて呼ばれていました。
ラグビー経験者は皆「ハーフ」と略して呼んでいます。
これからラグビーを始める中で体が小さくてもスクラムハーフでは武器になります!自信を持ってパスのスペシャリストを目指しましょう!!