ラグビーのスクラムを支えるプロップとはなにか解説していきます。
プロップ(PR)はポジションが2つあり、背番号1番と3番で役割が若干異なります。
この記事を読むことでプロップ愛が深まります。
ラグビーのポジション プロップとは
ラグビーのプロップとは冒頭で話した通り背番号1番と3番の選手を指し、スクラムの最前列で活躍するポジションです。
スクラムで負けてしまうとボールを取られてしまいます。
その結果、チームとしてゲームコントロールができなくなることからラグビーでスクラムは最も重要なプレーの1つとなります。
そのスクラム最前列で熾烈な戦いを繰り広げるポジションの1つがプロップです。
スクラムでは想像以上の負荷がかかっている
スクラムはラグビーに欠かせない一方で、想像以上の負荷が選手にかかっています。
最前列の左プロップ(1番)/フッカー(2番)/右プロップ(3番)が最も重い負荷となりますが、実は左ロック(4番)と右ロック(5番)もかなり大変です。
大学生以上になるとFW8人の平均体重が100kgなんて場面は結構あります。
そんな8人同士(計16人)が正面から全体重と全筋力を最大限に使いスクラムを組むので、テレビで見ている以上にスクラムでは体への負担が大きいのです。
自分にそこまでの負荷を科すスクラムを最前線で組んでいるプロップやフッカーに感動された人は非常に多いのではないでしょうか。
プロップはスクラムの攻防が楽しいポジション
プロップはスクラムの攻防が楽しいポジションです。
また、スクラムは理解が深まると試合を見ていて更に楽しくなります。
今現在のスクラムではレフリーの掛け声は
1、クラウチ(構える)
2、バインド(掴む)
3、セット(組む)
ですが、既にクラウチの段階でプロップやフッカーの前列ポジションの選手にとってはスクラムの攻防が始まっています。
・どういった位置で構えれば有利に組み始められるか
・どこを掴めばスクラムを組みやすい(押しやすい)か
・セットでいかにして強く・スピード感を持って有利に組むか
様々な要素でスクラムは構成されます。
見る側としてまず抑えておくといいのは、スクラムを組んだプロップ同士を見て浮き上がってしまっている方が不利と思っておけば一旦はOKです。
浮き上がると後ろから押してくれている味方や自分の力をしっかり相手に伝えきれない為、押されやすくなってしまいます。
ラグビーの試合でプロップ表記はPR
ラグビーの試合でプロップはPRと表記されます。
左PRや右PR もしくは PR1やPR3という感じですね。
・背番号1番が左側でスクラムを組むプロップ
・背番号3番が右側でスクラムを組むプロップ
と覚えておきましょう。
小学生と中学生のプロップについて
ここまでスクラムを中心にプロップについて書きましたが、小学生と中学生のプロップには安全性の観点からスクラムで押すということはありません。
従って体が大きい事が必須ではないのです。
ちなみに小学生は9人制が多く、その場合には3:3でスクラムを組みます。
中学生は12人制が多く、その場合には5:5でスクラムを組みます。
高校生のプロップについて
高校生以上になると大学や社会人ラグビー同様に原則として15人制になります。
スクラムも8:8で押し合いが発生してきます。
ただし、高校生のスクラムには1.5mしかスクラムで押していけないというルールが設けられています。これは安全性に考慮されたルールとなります。
なので高校生が相手ボールのスクラムでボールを奪うには、1.5m押すまでの間で一気にボールを取る必要があります。押しながらスクラムを回すことでもターンオーバーとなり、ボールを奪う事が可能です。
プロップの役割|ラグビーのポジション役割解説
プロップの役割はスクラムだけではありません。
ラインアウトやモールなどでも大事な役割があります。
左プロップ(PR1/背番号1番)の役割と特徴
左プロップ(PR1/背番号1番)はラインアウトで一番前に並ぶ事が多いです。
ゴール前のラインアウトでモールを組む場合にはリフトの役目を果たす事も多く、後述する3番と共にモールの中心となりトライを狙いにいきます。
スクラムではマイボールの時、ボールインされる側でスクラムを組むのが左プロップです。
この時、ボールインされた瞬間に左プロップが押されてしまうとフッカー(2番)はボールを後ろに蹴り入れる事が非常に難しくなってしまいます。
なのでスクラムで不利だとしても、せめてボールインの瞬間だけは耐えるのが大切です。
右プロップ(PR3/背番号3番)の役割と特徴
右プロップ(PR3/背番号3番)は左プロップと共にラインアウトのモールの中心になります。
また、右プロップはチームでずば抜けて体格が大きい選手が務める事が多々あります。
これには理由があり、右プロップはタイトヘッドプロップとも呼ばれます。
タイト(tight)とはタイトスケジュールという言葉がある通り、「隙間のない」という意味があります。
右プロップは左プロップと違い、スクラムを組んだ際に頭の両側に相手がいます。
その為、左肩で相手のフッカーの相手をして、右肩で相手の左プロップの相手をする必要があります。
その為、筋力と重量の両方が大切になってきます。
ちなみに、一部例外の選手はいらっしゃいますが基本的に左プロップの選手は右プロップでスクラムを組むのは難しいです。また、その逆も同様です。
使う筋肉だったり技術が左右で全く異なるのです。
【小ネタ】プロップは大人になるとモテやすい
少しだけ小ネタを。
プロップは大人になるとモテやすいと言われています。
「優しそう」
「包容力がある」
なんて事が理由だそうです。
プロップとは|ラグビーのポジション役割解説まとめ
ここまでプロップについて解説させて頂きました。
ラグビーのポジションの中であまりボールを持つイメージがないかもしれませんが、いざボールを持つと非常に倒れにくかったりと、筋力の強さを存分に発揮してくれます。
是非、試合観戦される際には今まで以上にプロップの選手に注目してください!
また、これからラグビーを始められる人の場合には、中学生までであればスクラムは組みますが押し合いはないので、是非一度、チャレンジしてみてください!