ラグビーでは持っているボールや触れたボールを前に落としてはいけません。
しかし、「わざとボールが落ちる/落とす」プレーはラグビーのルールでインテンショナルノックオンと呼ばれる反則です。
このページではそんなインテンショナルノックオンとはなにかについて解説していきます。
インテンショナルノックオンとは【ラグビーのルール解説】
インテンショナルノックオンとはボールを意図的に叩き落とすなどの悪意があるプレーに対して反則を取られる事です。
具体的には
・相手のパスの間に手を出して妨害すること(明らかにキャッチ出来ない状況で)
・ラックなどから相手のスクラムハーフがパスを出そうとした瞬間にボールを手で叩き落とすこと
などが挙げられます。
要するに
スポーツマンシップは超重要
というルールです。
インテンショナルノックオンでは相手チームのプレーが継続する事を邪魔する事になります。
インテンショナルノックオンの反則をした場合
インテンショナルノックオンの反則をした場合には相手にペナルティが与えられます。
ペナルティをされた場合とは、
(1)ペナルティキック(ボールが出てもマイボールになるタッチキック)
(2)ペナルティゴール
(3)スクラム
(4)タップ&ゴー
などが選択可能な、レフリーが手を斜め上に挙げている時です。
見方を変えると、相手チームがこちらのボールを故意に叩き落とすインテンショナルノックオンをした場合には、相手がペナルティとなりこちらボールで上記(1)-(4)を選択する事が可能です。
インテンショナルノックオンでペナルティトライに!?
インテンショナルノックオンに関連して少し補足をすると、ラグビーにはペナルティトライ(認定トライ)というルールがあります。
これは、こちらチームが相手ゴール前まで攻めていて、
「もう少しでトライや!!」
という状況で相手が反則を繰り返した場合、もしその反則がなければトライに繋がっていたとレフリーが認定すれば即座にトライ扱いになる神ルールです。
「このボールをバックスにパスできればトライに繋がる・・・!!」
と思ったスクラムハーフがボールをスタンドオフにパスしようとした瞬間に相手チームの選手がボールを叩き落とした場合にはインテンショナルノックオンの反則となります。
最初の1回であればペナルティトライにはならず、インテンショナルノックオンでペナルティをもらうだけですが、相手チームが2回3回と繰り返したり、1回目でもトライが確実だったような場面でインテンショナルノックオンをすると即認定トライとなる可能性もあります。
インテンショナルノックオンを防ぐには
インテンショナルノックオンを防ぐには「ボールを取ろうとする意思」がしっかりレフリーに伝わる事が必要不可欠です。
インターセプト(相手のパスとパスの間に入ってボールを奪うこと)をしようとして失敗してしまったプレーと、明らかにインターセプト狙いではなくボールを落としにいくプレーについて稀に見分けがつかない場合がありますが、その場合には完全にレフリーの判断で審判されます。
インテンショナルノックオンはピンチに起きやすい
インテンショナルノックオンはピンチに起きやすい反則でもあります。
実際に試合をやっていると分かるのですが、逆転されそうな場面や、あと1トライで逆転できそうな場面など、「あと1歩」という状況でついつい焦って手を出してしまう事があります。
ルールはわかっているものの一生懸命にプレーしているからこそやってしまう事もあるので
インテンショナルノックオン=悪いプレー
とは思わず、一生懸命にプレーしてる選手を応援してあげて下さい!